第六話 決戦、第3新東京市



中央病院第3外科病棟、病室で目覚めるシンジ
「あ、綾波」
「明日、午前0時より発動されるヤシマ作戦のスケジュールを伝えます」
「ちょwwwwwwww寝起きに言われてもわかんねえよ!」
「これ新しいの。寝ぼけてその格好でこないでね」
「フ、みんな見とれたままウットリ天国へいけるゼ」
「食事」
「食べさせて」
「60分後に出発よ」
「・・・食べさせてくれねえのかよ。てゆうか又アレに乗るのか」
「ええそうよ」
「もうヤダー。綾波先輩はまだアレに乗って闘った事ないっしょ?マジ不安よ。ネルフが」
「じゃあ寝てたら」
「いいの!!!!」
「初号機には私が乗る。赤木博士が初号機のパーソナルデータの書き換えの用意をしているわ」
「てかお前デビュー戦じゃん?デカイ口叩くなぁ」
「じゃ、葛城1尉と赤木博士がケージで待ってるから、サヨナラ」

作戦説明を受けるシンジとレイ
「本作戦における各担当を伝達します、シンジ君」
「サーイエッサー!ホットパンツ司令官どの!!!!」
「・・・初号機で砲手を担当。レイは零号機で防御を担当して」
「はい」
「俺の砲身が火を噴くワケね」
「これはシンジ君と初号機のシンクロ率の方が高いからよ。今回はより精度の高いオペレーションが必要なの
陽電子は地球の自転、磁場、重力の影響を受け直進しません。その誤差を修正するのを忘れないでね
正確に核一点のみを貫くのよ」
「ええー夜店の射的苦手なんだよー」
「大丈夫あなたはテキスト通りにやって最後に真中のマークが揃ったらスイッチを押せばいいの
あとは機械がやってくれるわ」
「じゃあ機械にやらせろよ」

「それから一度発射すると冷却、再充填、ヒューズの交換で次に撃てるまで時間がかかるから」
「じゃあもし外れたら予約してたエロゲーも来週のコナンもトウジに貸したエロDVDも
綾波との食事の約束もパー?」
「・・・今は余計な事を考えないで、一撃で敵を撃破することだけを考えなさい」
「大ピンチってことか」
「てゆうかお前の大切なもんはそんなもんばっかりかい!!!」
「私は、私は初号機を守ればいいのね」
「そうよ」
「お前、戦闘経験ないじゃん。当たり前でしょ」
「時間よ、二人とも着替えて」

「てゆうかさ、なんであの三十路コンビが人類の一大事を仕切ってんの?
これで死んだら浮かばれネ」
「・・・・どうしてそういうこというの。あなたは死なないわ」
「マジで?」
「私が守るもの」

「綾波はどうしてこれ乗んの?」
「絆だから」
「絆」
「そう、絆」
「俺との?」
「みんなとの」
「思い込まされてんだって・・・」
「わたしには他になにもないもの」
「何もないって・・・俺との約束があるじゃん」
「時間よ 行きましょ。じゃサヨナラ」

「ただいまより0時0分0秒をお知らせします」
「作戦スタートです」
「シンジくん、日本中のエネルギーあなたに預けるわ。がんばってね」
「お、俺が、お、お前を、こ、殺すのか」
「ナニィ!!Σ (゚Д゚;)まるで話がかみ合わないわ!!!」
「き、昨日は、う、美しい裸を、み、見た。き、今日は争いを、こ、好まぬ」
第一射目
「ミスった。第二射急いで!!」
「て、天に、ち、仲裁を、ゆ、委ねる」
「目標に再び高エネルギー反応!!!」
「まずい!!」
盾になる零号機
「こ、この陽電子が、も、目標を、い、射抜けば、あ、綾波には、ぶ、武運がある」
「盾がもたない!!!」
「あ、綾波、う、動けば、ぶ、武運が、と、飛ぶぞ!」
第二射、ラミエルに貫通、撃破。


「綾波!!!」
ハッチをこじ開けるシンジ
「綾波!大丈夫か綾波」
「碇君・・・」
「自分には自分には何もないなんて、俺なんて眼中にないなんてそんな事言うなよ
別れ際に口説いてるのに無視してサヨナラなんて悲しい事言うなよ
真剣に口説いてるのに興味がないフリすんなよ、俺を一人にすんなよ・・・」
「何、泣いてるの」
「あの写真が遺影になるなんて冗談言うなよ。俺は別に生えてきても
大人になっていくお前の体が・・・」
「ごめんなさい、こんな時どんな顔すればいいのか、わからないの」
「・・・・・笑えばいいと思うよ」
微笑んだ綾波は見透かしているようで何も知らなさそうで、珍しく動揺するシンジ
それでも生きて笑ってくれる戦友を、とても愛しいと思うのであった

つづく


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